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キャリアの幅を広げるための転職で叶えた、訪問リハビリへの挑戦

理学療法士(PT)上島さん|訪問リハビリチーム

帝京大学福岡医療技術学部を卒業後、熊本市内の整形外科専門病院で約5年間勤務。2021年4月に大牟田天領病院へ転職。回復期リハビリテーション病棟を経て、希望していた訪問リハビリに異動。

理学療法士としての歩み

現在の仕事内容

2022年10月から訪問看護ステーション配属となり、手術や入院での治療を終えて退院された方、病気の進行によって通院が難しい方のご自宅に伺って訪問リハビリを行っています。筋力や可動域といった身体機能的な問題へのアプローチ、身の回りの生活動作の練習、介助の仕方、手すりや杖など自宅内の生活環境の整備と、幅広い範囲のサポートをケアマネジャーや訪問看護師・訪問ヘルパーの方々と協力しながら進めています。

理学療法士を目指した理由

中学生の時に、サッカーの試合で膝の靭帯を怪我してしまい、手術とリハビリを受けました。その時はリハビリという仕事について何も知らず特に意識はしていなかったのですが、高校2年の時に先輩から帝京大学福岡医療技術学部のオープンキャンパスに付いて来てほしいと言われ、そこで理学療法士の仕事を知りました。母が看護師として病院で働いていたこともあってもともと医療分野には興味がありましたが、自分が助けてもらったリハビリの仕事に関心を持ち、理学療法士を目指すことにしました。

当院で経験できていること

- 訪問リハビリに挑戦したい

結婚を機に、地元の荒尾・玉名の方に戻ることになったことが転職のきっかけです。前職時代に大牟田天領病院の膝の手術を2~3回見学したことがあって、もともと当院のことは知っていました。

転職にあたってもう一つ考えていたことが、将来的に訪問リハビリで働きたいということでした。大学時代に私が所属していたゼミの先生が訪問リハビリを経験されていた方で、色んなお話を聞いていました。その中で、「ご自宅に伺って、その人に合った道具を作ったり、家の中で工夫して行うリハビリは、設備等に依存しない究極のリハビリだ」と言われていたのが印象に残っていました。

前職では整形分野しか経験していなかったため、1人でご自宅に訪問してリハビリを行うにはまだまだ経験不足だと感じていました。そこで、呼吸器・脳神経外科・循環器とさまざまな疾患の患者様を診ることができ、また急性期から回復期・訪問リハビリで生活期まで経験ができる大牟田天領病院への転職を希望しました。

- 回復期・生活期での新たな経験

整形外科の頃の患者様は、退院後の活動量が増える方がほとんどであったのに対して、回復期や訪問リハビリの患者様は、入院中は毎日リハビリを受けたりして活動をしていても、退院して在宅復帰すると活動量が減ってしまう高齢者の方が多くなります。これまでとは違った視点でのリハビリが求められています。

転職後、はじめは回復期リハビリテーション病棟配属となり、整形分野での経験を活かしつつ、これまで経験してこなかった脳梗塞といった脳血管疾患リハ、呼吸器や循環器疾患の患者様の担当もさせていただきました。しばらくして、回復期と訪問リハビリを兼務するようになりました。実際に退院された患者様のご自宅での生活に触れたことで、「退院して自宅で過ごしていても、自立した生活とは程遠い」という場面も目の当たりにしました。

ご自宅での自立した生活とは何か。病院にいながら、退院後の生活を想像してリハビリを行うことの難しさを改めて学びました。介助者の負担・介助量を減らせるように、ご自宅でご利用者様がやりたいことが自分でできるように、今は在宅という限られたリソースの中で工夫して行うリハビリを日々勉強しています。

大牟田天領病院では一緒に働く仲間を募集しています

大切にしている仕事観

- プロとして自己研鑽を続ける

大学を卒業し理学療法士として仕事を始めると、患者様からは当たり前のように「先生」と呼ばれます。『プロフェッショナルでなければならない』という自覚を日々感じています。

いざ働き始めると、教科書やパス通りにいかないことを多く経験します。私はその度に、先輩スタッフに教えてもらったり、権威ある先生の外部研修会に参加してみることで、教科書には載っていないような知識・技術、最新の治療法を学んでいきました。そして、それらを担当する患者様に実践してみると効果が上がる経験をし、リハビリテーションの奥深さ・自己研鑽の大切さに気付くことができました。

- 常に疑問を持ち続ける

日々の仕事で心がけていることは、「疑問を持って仕事に取り組む」ことです。

『なぜ痛むのか?なぜ立ち上がれないのか?』患者様の訴えに耳を傾けながら、その場で理由・原因を評価し、その場で結果を出せるように意識して取り組んでいます。そして、その場で分からない・結果が出せない場合は、持ち帰って周りのスタッフに相談したり、文献等で調べてみる。そういったことを繰り返していくことで、疑問が新たな知識・技術に変わっていくのだと考えています。

- 周囲が限界を決めてはいけない

私は車椅子バスケット・テニスに関わる機会があって、障がい者スポーツ指導員の資格を取得しました。障がい者スポーツの世界で私が見たものは、障害を抱えたアスリートたちの想像以上のパフォーマンスでした。そして、そのとき強く感じたことは、『その人の限界を周囲が決めてしまってはいけない』とうことでした。この考え方も、日々働く上で大切にしていきたい思いです。

『もしも、自分の家族や知り合いを担当することになったら、自信を持ってリハビリを提供できるか?』そんなことを考えながら、学び・考える努力を続けていきたいと思います。

当院で働く魅力

- 中途にも手厚く支援

入職後は中途にもスタッフによるお世話係が付いてくれるので、業務上の分からないことや担当患者様に関する相談も気軽にできます。

当院のリハビリテーション科は、ベテランから若いスタッフまで幅広い年齢層です。中途で入職された方も多く、先輩スタッフたちはそれぞれが得意な分野を持っています。それぞれの専門領域での知識を持った方の考えや意見を聞くことができます

- 新しい経験ができる病院

急性期から回復期・生活期まで経験ができるだけでなく、新しい病棟や訪問看護ステーションの立ち上げなどが経験できる勢いのある病院だと思います。そんな中で私は、これから訪問リハビリにて退院後の患者様とたくさん関わっていき、病棟やデイケアとの連携をより密にして、病院全体のリハビリテーションの質向上につなげていけるよう取り組んでいければと考えています。

(写真・インタビュー・文:MottoBrand 福井勝雄)

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