「焦らなくていい」─地元・天領病院で歩んだ看護師の成長記録
三池高校を卒業後、帝京大学福岡医療技術学部看護学科へ進学。2023年に新卒で大牟田天領病院へ入職し、循環器病棟に配属。現在は循環器・呼吸器の混合病棟で、化学療法や人工呼吸器管理を含む幅広い看護を経験しながら、後輩のフォローやリーダー業務にも携わっています。
《目次》
・大牟田天領病院を選んだ理由
・1年目での苦労、新しい環境で成長
・大牟田天領病院の新人教育
・未来の仲間へのメッセージ
「あの優しいお姉さんのように」─看護師に憧れたきっかけ
私は生まれつき心臓の病気があり、小さい頃から入退院を繰り返していました。一番記憶に残っているのは、小学3年生のときの手術です。夏休みに入院したのですが、親と離れてひとりで過ごすのはとても不安でした。
そんなときに、病棟で優しく声をかけてくれた看護師さんがいました。「何かあったら呼んでね」と言ってくれて、一緒に遊んでくれたりもして。その姿がとても心強くて、看護師という存在に憧れるきっかけでした。
ただ、はっきり看護師を目指すと決めたのは高校3年生の頃です。進路に迷っていた私に、母が「看護師が向いてるんじゃない?」と言ってくれたことがきっかけです。自分の経験とも重なり、看護の道に進むことを決めました。
実習先だったからこそ感じたリアルな魅力─大牟田天領病院を選んだ理由
大牟田天領病院を選んだのは、学生時代に実習でお世話になった病院だったからです。地域包括ケア病棟や訪問看護での実習を通じて、現場の雰囲気や職員の皆さんの丁寧な指導に触れて、「ここなら自分も成長できる」と感じました。
実習では、どの看護師さんも学生に対してすごく優しくて、「困ってない?」「質問ある?」と、こちらが聞きやすいように接してくれたのが印象的でした。看護師同士のコミュニケーションも活発で、病棟全体があたたかい雰囲気に包まれていました。
加えて、地元で通える距離にあるということも大きな決め手でした。
「何が分からないかも分からない」─循環器病棟1年目、必死だった毎日
入職1年目は、循環器病棟に配属されました。心電図モニターのアラームや、心臓カテーテル検査など専門性の高い業務が多く、毎日が不安との戦いでした。
そもそも社会人としても看護師としても初めてで、環境に慣れるまでは「仕事に行きたくない…」と思うことも何度かありました。「私は何ができるんだろう」と自問自答する日々で、できない自分に落ち込んだり、「先輩たちの時間を奪ってしまっているんじゃないか」とか「迷惑かけてばかりじゃないか」と不安になったりして、精神的にもかなりつらい時期でした。
それでも、勤務を共にする先輩たちは「大丈夫?」「分からないことない?」と常に声をかけてくださり、業務の合間でも丁寧に指導してくれました。月1回の面談では、できるようになったこともフィードバックしてもらえて、少しずつ自信が育っていきました。心臓カテーテル検査出しを1人でできるようになり、心電図も少しずつ読めるようになり、できることも増えていきました。
新しい環境も、成長の糧に─混合病棟への再編
2年目に入ったタイミングで、私が働く病棟は循環器と呼吸器の混合病棟に再編されました。今まで一緒に働いていた先輩方も半分くらいが異動し、新しいメンバーとの勤務で関係性がゼロからのスタートでした。
さらに、人工呼吸器をつけた患者さんや化学療法を受ける患者さんの対応など、経験のないケアにも直面しました。最初は「自分にできるかな」という恐怖心もありましたが、先輩方が本当に丁寧に教えてくださって、パンフレットやマニュアルを読み込んで1つひとつ確認しながら、仕事を覚えていきました。
呼吸器病棟から異動してきた先輩方はベテランの方が多くて、それも安心感につながりました。分からないところは必ず先輩に聞くようにしていたのですが、「聞いてくれてありがとう」と言ってくださって。こちらからどんどん質問しやすい雰囲気で、とても心強かったです。呼吸器の患者さんへの看護にも少しずつ慣れていきました。
「今日はこれができた」─小さな成功が支えてくれた毎日
入職してからずっと、小さなことでも1日に1つ「今日はこれができるようになろう」と仕事前に目標を決めて業務を行うようにしていました。プリセプターの先輩と一緒に考えて、目標を書いた紙をナースステーションの壁に貼って、毎月の面談で振り返れるようにしていました。
1年後に振り返ってみたら、「採血」「ルート確保」「経管栄養」など、最初は怖かったことがいつの間にかできるようになっていました。成長の実感が、次の自信につながったと思います。
不安だった採血も、今では自信に─新人教育と安心のサポート体制
大牟田天領病院は、新人教育がとても手厚いです。月1回の新人研修のほか、病棟ではプリセプターやアソシエーターの先輩と一緒に振り返りがあり、自分の課題や成長を確認しながら進んでいける仕組みがあります。
中でも特に印象に残っているのは「採血」の研修です。新人看護師同士で腕を出し合いながら練習するのですが、最初は人に針を刺すことがとても怖くて、手が震えるほど緊張しました。そんな中でも、先輩看護師が2人ついてマンツーマンでサポートしてくださり、時には自ら腕を貸してくださることもありました。「大丈夫、落ち着いてやってみよう」と優しく声をかけてもらえて、少しずつ「やってみよう」と思えるようになりました。
病棟の雰囲気もとても良く、20代から50代まで年齢層が幅広いのが特徴です。ベテランの先輩方が「大丈夫?」「手伝うよ」と声をかけてくださる場面も多く、安心して働ける環境だと感じています。自分の親と同じくらいの年代の先輩も多く、仕事だけでなくプライベートの相談にも乗ってもらえる、本当にあたたかい職場です。
話を聞いてくれる人が身近にいる安心感─地元就職を選んでよかった理由
新人時代、精神的に一番助けられたのは、やっぱり地元で働いていたことです。仕事でつらいことがあっても、家に帰れば家族がいて、友達にもすぐ会える。話を聞いてもらえるだけで、気持ちが楽になりました。
母でも父でも、誰でも話を聞いてくれました。聞かれてなくても「ちょっと聞いて〜」と自分から話すこともありました(笑)。いつでも頼れる存在が近くにいてくれて、地元だったから、つらいことがあっても続けて来られたと感じています。
焦らなくていい、比べなくていい─これから看護師になるあなたへ
最初は誰でも不安だし、「向いていないかも」と悩むこともあると思います。でも、焦らなくて大丈夫です。分からないことは先輩に聞いて、1つずつできることを増やしていけばいい。
私は今でも、「患者さんの声にしっかり耳を傾けて、寄り添える看護をしたい」という目標を大切にしています。あなたにも、あなたらしい看護師としての道がきっとあるはず。ぜひ、大牟田天領病院で一緒に成長していきましょう。
(写真・インタビュー・文:MottoBrand 福井勝雄)
看護師募集中
不安を抱えながらスタートしても大丈夫。一歩ずつ成長できる環境が、大牟田天領病院にはあります。地元で働きながら、看護師として大きく成長できる場所。あなたも大牟田天領病院で、「あなたらしい看護」を始めてみませんか?